「さよなら」を告げる前に、もう一度だけ。
長い時間を共に歩いてきた革靴との別れ。
履き込むほどに刻まれる皺や傷。何気なく歩いた街並み、雨の日の帰り道、そして忘れられない特別な一日。
革靴には、その人が歩んできた時間や思い出が刻まれています。
革靴をテーマにした音楽プロジェクト「革靴ミュージック研究所」から、そんな一足との別れを描いた楽曲 「Last Dance (NJS Remix)」 をお届けします。
オリジナル楽曲「Last Dance」を、New Jack Swing(ニュー・ジャック・スウィング)のグルーヴで再構築したリミックス作品です。
今回は、この楽曲が生まれた背景と、歌詞のモデルとなった一足の革靴についてお話しします。
祖母の葬儀で履いたREGAL Worth Collectionの革靴

この楽曲の歌詞には、実際に私が所有していた一足の革靴への思いを込めています。
その靴は、REGAL(リーガル)のWorth Collection(ワースコレクション)。
数ある革靴の中でも、特に思い出深い一足です。
なぜなら、私の祖母のお葬式で履いた革靴だからです。
革靴は、仕事や冠婚葬祭など、人生のさまざまな場面で足元を支えてくれます。
新しい靴を履いて出かけた日もあれば、気が重い一日に履いていくこともある。
祖母との別れの日も、この靴が私の足元にありました。
靴そのものが何かを語るわけではありません。
それでも、ある一足を見るだけで、そのときの出来事や感情がよみがえることがあります。
私にとって、このREGAL Worth Collectionは、そんな一足でした。
革靴は手入れをすれば一生履ける? 大切な一足にも訪れる寿命
革靴の魅力のひとつは、履き込むことで生まれる経年変化です。
アッパーに刻まれた履き皺、少しずつ変化する革の表情、小さな傷。
新品のときにはなかった風合いが生まれ、少しずつ自分だけの一足になっていきます。
きちんと手入れをし、必要に応じて修理をすれば、長く付き合える革靴も少なくありません。
しかし、残念ながら、すべての部分が永遠に使えるわけではありません。
私のREGAL Worth Collectionも、最後は靴の内側に問題が生じました。
ライニング(靴の内張り)に使用されていた合成皮革が、経年劣化によって剥がれ始めてしまったのです。
外から見れば、まだ履けそうな革靴。
それなのに、靴を脱ぐと内側の傷みが目立ってしまう。
人前で気軽に脱げない靴になってしまいました。
革靴を磨くことはできても、思い出だけで靴の寿命を延ばすことはできません。
大切にしてきた一足でしたが、最終的にはお別れすることにしました。
Last Danceに込めた、革靴との最後のダンス
長年履いてきた革靴を手放すとき、少し不思議な気持ちになります。
単なる履き物だったはずなのに、思い返してみると、その靴と一緒に過ごした時間がいくつも浮かんできます。
革靴を手放したからといって、その靴を履いて経験した出来事まで消えてしまうわけではありません。
むしろ、もう履けなくなったからこそ、思い出として強く残るものもあるのかもしれません。
そんな感情を「最後のダンス」という言葉に重ねたのが、この楽曲「Last Dance」です。
何度も足を通した革靴。
一緒に歩いてきた道。
もう二度と同じ靴で歩くことはできないけれど、最後くらいは少しだけ軽やかな気持ちで送り出したい。
悲しいだけではなく、思い出に感謝しながら前を向いて歩き出す。
そんな別れをイメージしています。
なぜNew Jack Swingでリミックスしたのか?
今回の「Last Dance (NJS Remix)」では、オリジナル楽曲をNew Jack Swing(ニュー・ジャック・スウィング)のスタイルで再構築しました。
New Jack Swingは、R&Bやヒップホップ、ファンクなどの要素が融合した、跳ねるようなビートとダンサブルなグルーヴが特徴の音楽スタイルです。
切ない別れを描いた楽曲と、思わず身体を揺らしたくなるリズム。
一見すると対照的な組み合わせかもしれません。
しかし、今回のリミックスでは、そこに意味を持たせています。
別れを悲しむだけではなく、それまで共に過ごした時間を大切にしながら、新しい一歩を踏み出す。
「さよなら」は終わりであると同時に、次の一歩の始まりでもある。
そんなイメージを、New Jack Swingならではの軽快なグルーヴで表現しました。
革靴との最後のダンスを、ぜひ音楽とともに楽しんでいただけたらうれしいです。
01. Last Dance (NJS Remix)を聴く
Last Dance (NJS Remix)|Song of Leather Shoes Remix|革靴ミュージック研究所
革靴の思い出を振り返りながら聴くのもよし。
靴磨きをしながら、リズムに身体を預けるのもよし。
革靴が好きな方はもちろん、長く愛用したものとの別れを経験したことがある方にも、聴いていただきたい一曲です。
革靴から生まれる音楽「革靴ミュージック研究所」
革靴の魅力は、デザインや素材、製法、そして靴磨きだけではありません。
革靴を履いて出かけるときの高揚感。
雨の日に足元を気にしながら歩いた記憶。
長い時間を共にした一足への愛着。
そんな革靴にまつわる感情や物語を、音楽という形でも表現してみたい。
その思いから生まれたのが、革靴をテーマにした音楽プロジェクト「革靴ミュージック研究所」です。
Song of Leather Shoes Remixシリーズでは、革靴のある日常や思い出を、さまざまな音楽スタイルとともに楽しんでいただける作品を紹介しています。
革靴ミュージック研究所|その他の楽曲
今回の「Last Dance (NJS Remix)」以外にも、革靴をテーマにした楽曲を公開しています。
靴磨きのお供に、革靴を眺めながらのひとときに、ぜひ聴いてみてください。
02. Waltz In The Rain (Remix)
雨の日の情景を思い浮かべるようなタイトル「Waltz In The Rain」。
革靴を履いて出かける日が、いつも晴天とは限りません。
雨粒の音、濡れた街並み、いつもとは違う足元の感覚。
そんな雨の日ならではの風景を思い浮かべながら、楽しんでいただきたい一曲です。
Waltz In The Rain (Remix)をYouTubeで聴く
03. 革靴を履けば
「革靴を履けば」
革靴好きなら、この言葉だけで何かを感じるかもしれません。
お気に入りの革靴に足を通すと、いつもの景色が少し違って見えることがあります。
どこかへ出かけたくなったり、背筋が自然と伸びたり。
革靴を履くことの楽しさを思い出しながら、ぜひ聴いてみてください。
04. Hearts That Still Shine (923 Remix)
「Hearts That Still Shine(今も輝き続ける心)」。
長く愛用してきた革靴には、新品のときとは違った魅力があります。
たとえ傷が増えても、履き皺が深くなっても、大切にしてきた一足への思いは色褪せないもの。
そんな革靴への愛着にも通じるタイトルの楽曲です。
Hearts That Still Shine (923 Remix)をYouTubeで聴く
まとめ|革靴との別れも、ひとつの思い出になる
革靴は、いつか履けなくなる日がやってきます。
革が傷み、パーツが劣化し、どれほど気に入っていても、お別れしなければならないことがあります。
それでも、一緒に歩いてきた時間がなくなるわけではありません。
祖母のお葬式で履いたREGAL Worth Collection。
最後はライニングの劣化によって手放すことになりましたが、その靴と過ごした思い出は今も残っています。
「Last Dance」は、そんな一足への感謝と別れを込めた楽曲です。
もし皆さんにも、忘れられない革靴や、手放してしまった大切な一足があるなら、この曲を聴きながら少しだけ思い出してみてください。
革靴との別れは、思い出との別れではない。
最後のダンスを終えたら、また新しい一足と歩き出そう。
革靴ミュージック研究所|Song of Leather Shoes Remix
革靴のある日常を、音楽でもっと楽しく。

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